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2020-01-14

旅と文化のミカド文庫を作る(1)〜物置と化した古い稲屋をお金をかけずにDIY〜

何もせずに、その場所に立って、ただ頭をフル回転させる。妄想・・じゃなかった、イメージの解像度がクリアになるまで、何度でも足を現場に運ぶ。私のやり方はある意味、イメトレの極地かもしれない。だから何もしていないのにとっても疲れるけれど、クリアになった時の感動は半端ない。

そうすると動き出したくてたまらないのであるが、たいてい技術的かつ金銭的な問題が生じる。たとえば、山と積み上げられた荷物をどうやって一旦外に出して片付けるか、何十年も住んでいたのかと思わせるほど強固に木壁に食い込んでいて取ることができない天井の昆虫の巣の残骸をどうやって取り除くか、足元が頼りない床板をどうやって補強するか、そして何十年もそのままであった埃や様々な残骸まみれの部屋をどう綺麗にするか。

作業量で済む問題であればいいが、どうしていいかわからなくて最初の一歩が踏み出せなくて放置していることもよくある。このカッパドキアの洞窟ホテルのようなシルエットの稲屋に、自宅の大量の本を集約して整理するという、洞穴図書室は計画時から実現性に少しばかり難ありで人手と段取りが必要な作業も多く、なかなかはかどらなかった。その結果、気乗りすることなく半年ほど放置していた。

そんなときにいつも救世主になってくれるのが、私が老後の目標としている「となりのとなりのおばちゃん」。三連休にも関わらず、「それやったら片付けようや!あんた今日空いてるの??」と言われて流れでその日に大掃除をすることになった。そしてあっという間に自宅から掃除用の手袋や割烹着、秘密道具などを揃えて頼もしく参上してくれたのである。

 

挫折する前に私のほうでほとんど荷物はどけておいた(重かった・・・)、のですぐに清掃作業に入れた。

 

▲天井にこびりついた虫の羽化後の巣を根気よく削っていくおばちゃん。

この後、古びた釘で打ち込まれていた鏡も外してくれる。というか、なんでもしてくれる。まるで忍者のようだ。

▲外から見るとカッパドキアの洞窟ホテルの稲屋(似てない?)

屋外の「稲屋」が選出されたのは、たまたまスペースとして空いていたというのもあるのだが、昔から収穫後の米を保管する目的で作られた部屋のため、通気性が非常によくつくられている。それが、湿気を嫌う本の保管にも適していることに気づいたのだ。奥に見える銀色の二つのタンクはお米の保管タンクであり、その隣には昔ながらの大きな秤がある。これらは大きすぎるのと、元々の部屋の住人?であったことから敬意を示してそのままにしておくことにした。レイアウトについては変更となるが、一旦後で考えよう。

▲3〜4時間ほどでやっとここまで綺麗に。

 

実はこの物置に置いていた荷物を移動するために、とある別の物置を片付けていたのだが、その床に埃を被ったふるびたぬいぐるみのようなものがあって何気なく拾い上げたら、なんと、

 

しっぽまで五体満足のテン(っぽいげっ歯類)の完全乾燥ミイラだった。

 

ふぎゃー!!!!!!!!!!!!!!!びっくりしたーーーー!!!!!完成度が高すぎて、まるで毛のなくなった剥製のようだったが、とにかくすごい。記念に写真を撮りたくてたまらなかったが、迷い込んで出られないまま餓死していたら呪われるかもしれない(そっちか)と思ったので、山に手厚く埋葬した。ミイラは乾燥していて脆く、とてもとても軽かった。

そしたら、おばちゃんから「さすがやねー、都会の子やったら自分の触っているものが何十年も経ってるネズミ(じゃないけど)のミイラだったら大騒ぎして発狂しているよ〜。なのにこのミカド親子ときたら、女の子なのに淡々と作業こなすよね〜笑」

と言われた。

「まあ、動物とか虫のことで騒いでいたらそもそも田舎に住めないし、猫飼えないし。」

「それに、びっくりはしたけど、ぬいぐるみかと思うぐらい完成度も高くて綺麗なミイラだったしね」

 

冗談で「なんだコレミステリー」に出せばよかったのにねーという話題が出て、即座に埋めに行った私も少し後悔?したのだが、まあいい。図書室の方が大事だし、ウチになんか来たらなんでもかんでもミステリー対象になってしまう笑。

 

▲お片づけ時の戦利品のミカドニスタンプ(笑)

これは林業で自分の木材をマーキングするものだ。幹の樹皮を少しだけ削って、墨壺につけてスタンプする。金属部がかなり古いので、おそらくいまではうまく印がつかないかもしれないが、小さい頃に私も山についていった時に間伐と一緒にスタンプ作業をやらせてもらっていた。そのときは、サルのように木の上を飛び回る山の男の地下足袋が憧れで憧れで、もうどうしようもなくほしくて、でも足のサイズは22cmからしかなくて、長い間ジリジリしていたのをよく覚えている。自分が実際に22cmになったころには、残念ながらもう関心もなくなってしまっていたのだが、今思うと懐かしい。小川でオロナミンCをたくさん冷やして休憩時に出したり、山の中に別荘を作りたくて杉の枝先の葉の柔らかい部分をたくさんあつめてきて絨毯にして、その上に木を組んで布をかぶせて即席テントにしたりして遊んでいた。我ながら、あの頃のほうがDIYできていたんじゃないかと思うくらいだ笑。

▲疲れた体によく効く手作りバクテー。

前回のバクテーの素を使わず、自分で漢方やスパイスを取り寄せて研究する母。なんでこんなに美味しいものを一発目から作ってしまうのだろう。。。ちなみに今回は手に入らなかった漢方もそこそこあったはずなのだが、味的にはそれほど気にならず、しかも煮込めば煮込むほど美味で身体が芯からポカポカしてきて走り出したくなった(夜なのに)。

毎日作って研究するとすぐ口が飽きるから、我慢して週に一回ペースでマレー料理やインドネシア料理やベトナム料理などをローテーションで毎晩回していくようだ。そのうちの1日は、もちろんわたしのイエメン料理のサルタも含まれている。

 

さー、これからこの部屋がどうなっていくか、そしてどう共有されるかはまた次回で詳細を書きます!!

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