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2018-03-21

春を呼ぶ達陀の夜〜東大寺のお水取り(修二会)〜

ずっと行きたかった東大寺の修二会の最終日(3月14日)に、ひょんなことから友人からお誘いをいただいて行くことができた。もうこのチャンスを逃すといつ行けるか分からない!!と思っていたので本当にありがたい。

その日はもともと昔ナンパした酒蔵で働いている元気な女の子とコート・ダジュールにカラオケに行く予定が入っていたので、奈良に着く頃にはもう18時。カラオケでガンガン洋楽歌った後に、お寺で修二会。こんなギャップの激しい1日でいいのだろうか。

そんな葛藤を抱きつつも東大寺へ。夕方になると、湖面にお堂が生えて美しい。

静寂の森の中を二月堂に向かって進む。

参道に出ると、ちらほら人の姿が見えて来た。

初めての二月堂。ここまで来ると人がすし詰め状態である。ここまで入るのにお金がいらないのは素敵。

お松明の始まり。一見火事のように見える迫力。早速、最近新調したカメラを使いこなすべく撮影練習。さすが画質がいい(そこか!)。

お松明はあまりにも激しくて、何も知らない人が見たら火事だと思えるぐらい炎が上がっていた。鹿もスタコラと退散。

この後、二月堂に登ったものの正面のお堂は人で溢れかえっておりとても行法を見るような状態ではなかったので、そのままくるっと周り東のお堂へ。こちらはなかなか人目につきにくく、お堂の中心部にも通路を挟んで少し距離があるため、割と空いていた。

混み混み。外国人の方々も何が何だか分からずギャラリーしていて「何のイベント?」とインドネシアのお嬢さんに質問される。

閼伽井。お水取りで用いられる。こないだのイベントでカナートとお水取りの話をしたので感慨深い。

もうすっかり夜に。山に映える夜景が美しい。そしてぎゅうぎゅうの西のお堂を尻目に隠れ家的な東のお堂へ。お堂の中は、撮影ができないので雰囲気だけ言うと「無」。真っ暗な闇の中に、お灯明の光がほうっと浮かび上がり、練行衆の染み渡るように澄んだお声明が捧げられる。ここの中の狭い畳のスペースでほぼ5時間正座・・・は無理だったので、半跏していた(笑)。(半跏が分からない方は「半跏思惟(はんかしい)像」で検索。)

暗闇に踊る小さな灯し火と、ほぼ昼から断食中の練行衆の厳かな行と、美しいお声明を静寂の中にひたすら座って見ていると、自分自身もだんだん現世(うつしよ)と神世(かみよ)の間を漂っているようなふわふわした感覚に襲われる。何度か意識が飛んだ(決して半年ぶりにフルパワーで三時間歌ったから眠たかったわけではない。)。神世と現世の境目を漂う、安定しないふわふわした心地よさに、この1年間の辛かったこと面白かったことなど色々なことを思い出して内省してしまった。まさに悔過(けか)法要であることを実感する。1年間のことを内省し、そして終わった頃にまた世界に春が訪れるのだ。

本当はずっと最前列に座っていたかったのだが、昼間のドリンクバーでジンジャエールの飲み過ぎでトイレが我慢できなくなり(本気で西のお堂に張って居た方はお手洗いをあらかじめ我慢する覚悟でいらしていたそうです)外へ。

すると、食堂ではきつねうどんやおいなりさん、巻き寿司、甘酒などが売られていた。私が入った時にはお寿司は売り切れていたので、甘酒をいただく。気さくに隣の人と話したり、なんだか来ている人みんなが友達で儀式を体感しに来ている気分になってくる。

その後東のお堂に戻ると流石に最前列は埋まっていたが、折良く近くに座っていた人と仲良くなり、その方が帰るとのことで席を譲ってくれて二列目に行くことができた。ほら、もうみんな親戚みたいなもんだ。もう夜の11時だし。

そして、力強い達陀(だったん)の儀式が終わり、練行衆はお松明を持ってお堂を駆け出て行く。

出待ちする人々。ロープが張られていて、練行衆がお堂を出た後でないと動けない。

走り去る練行衆の方々。

最後にお松明の木炭をいただいて帰りました。

夜はこちらのゲストハウスでお世話になり、なんと女子部屋は3人部屋なのですが私の他におらず貸切でした。 Booking.comで一泊2600円なり。ここは猿沢池にも近く便利な上に、本当に綺麗でリーズナブルなゲストハウスなのでオススメです。

奈良県奈良市のゲストハウス「つのや」|奈良駅より徒歩9分のゲストハウス

夜食を食べていたら、大学生のカップルが出て来てカップラーメンを食べだしたので旅の話をする。彼らは京都を見た後に奈良に宿泊だけにきて、翌日には奈良公園をチラ見してUSJに行くそう。ああ、また奈良が通過点になっていると若干切なくなって就寝。

嗚呼、現代改訂版の大和名所図会を作りたい。

庶民の”観光”はどこから来たのか〜大和名所図会に学ぶ心〜

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