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2018-01-29

イランの風紀警察の検問場所を共有・回避できるアプリが話題。

民衆のソーシャルの力によって、政治が変わることがある。
スマホアプリによって、というと言い過ぎだが、政府と民衆のいたちごっこが繰り広げられている国がある。

そう、イランだ。

イランという国は、スマホやアプリ、ソーシャルが大好きだ。
国から閲覧制限を大幅に受けていたり、wifi環境が整っていなかったり、アメリカとの不仲な状態にもかかわらず、foursquareが人気だったり、Instagramが人気だったり、Whatsappが人気だったりする。

詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓
2017年11月イラン渡航準備〜インターネット・アプリ編〜

そして、SNS系のアプリやサービスは人気になればなるほどイラン政府からの閲覧制限がかかり、利用できなくなる。ただ面白いのは、その制限は緩和されている時期もあれば、強化される時期もあるので、安定して見られるかどうかはわからない。実際、私がイランに行っている間はfoursquareの情報からレストランを選んでいることが多かったが、閲覧制限がかかっていることもあったようだ。Instagramについても同じで、イランで爆発的に流行しているものの、いつ閲覧禁止になるかわからない。

そんな中、イランで新しいアプリが昨年リリースされて話題になった。Gershad(ゲルシャッド)という、ロードナビアプリだ。
このアプリの何がそんなに話題になるかというと、「風紀警察の検問場所を共有し、そこを通らずに済むルートを選出してくれる」、イスラム教シーア派を国教とするイラン政府に喧嘩を売っているアプリであるからだ。

いくつかのメディアでも取り上げられている。

BBC
Iranian youth get app to dodge morality police

Gershadのホームページ

Gershad

Gershadのアプリ。
Gershad – Android Apps on Google Play

Gershadのコマーシャル。ペルシャ語を使わずに趣旨を伝えている。

風紀警察というのは、イランでは頻繁に見られるイスラム教シーア派に厳格に則った服装をしているかのチェックや男女交際の取り締まりなどをしている警察だ。宗教警察、あるいは道徳警察とも呼ばれていて、イランの他にもサウジやイエメンなど中東各国に存在する。過度に髪がヒジャブ(スカーフ)から露出していたり、化粧が派手であったり、服の丈が短かったり、欧米の服装をしていたり、男女が公然と手を繋いで歩いていたり、そういう軽薄で破廉恥(?)な若者をヒゲのおじさんや、チリはたきを持った強面チャードルおばさんが取り締まるようだ。

アプリの開発者は、2014年以降の法執行の統計を記載している。それによると、300万人が道徳警察に引き止められて警告を受け、20万7,000人が供述書を書かされ、1万8,000人が「裁判所送り」になったという。

しかし、直近は取り締まりも少し緩んできているようで、以下のように風紀警察と服装の駆け引きを挑発的にしていたり、監視の目を盗んで庭園の隅などで男女が愛を語り合ったりしている。

イランにもいるギャル系・おしゃれ女子 風紀警察と駆け引き – withnews(ウィズニュース)

今、イラン映画が熱い!映画に見る「イランの意外な事実」4つ | 女子SPA!

今回のイランの風紀回避アプリもそう行った女性が求める自由の風潮によるものだろう。(男性にはヒジャブやチャードルの着用義務はない)。

トルコほど政教分離を徹底しなくても良いとは思うが(今度信仰の自由が脅かされることもあるので)世界の価値基準や構造が変わるにつれて、シーア派のあり方自体も多様化、アップデート化されていくと良いだろうなと思う。(教義の性質上、スンニ派よりは多様化が難しいとは思うのだが、国の政策としてはもっと柔軟に変えていくことが今後できるのではないかと思われる)。

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