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2017-11-16

至高の品質のスパイスだけが持つ味力とは

サフランの品質や色と香りは一律ではない。

サフランとは
サフラン – Wikipedia

サフランは貯蔵期間のほか、収穫物に含まれる赤い雌蕊と黄色に見える花柱の割合に左右される。赤い雌蕊に色と香りが濃縮することから、花柱の割合が多いほど1g単位の色と香りは薄い。イラン、スペインには独自の等級制度があり、赤と黄色のバランスを目安に呼び名が決まっている。

サフランの品質におけるイランの等級・スペインの等級についてウィキペディアに詳細があるので是非読んで見て欲しい。

が、これは一部間違っている。

イランにおけるサフランの等級は上からNegin、Salgol、Pushal、Bunch、Kongeとなっている。最高級品はNeginであり、価格も高い(ウィキペディアにはNeginの表記がなく、近しいSalgolが上級とされている)。

見分け方としては以下の通りであり、上級ほど芳香があり風味豊かな雌しべの先端に近く、下級になるほど雌しべの付け根の細く黄色い部分や、芳香の薄い部分となっていく。

今回、私は勉強のために最高級のNeginのサフランを購入した。それがこれだ。

先ほどの表の通り、先端の太く芳香がする部分だけが入っている。カバーを開けて見るとふわっとした濃い甘い芳香がある。日本で見るサフランのほとんどはもっと細くチリチリとしたものや、黄色い部分が混じっているものが多い。何よりいい香りがほとんどしない。サフランにもピンからキリまであるのがよくわかった。

そして、ここからが本番である。
果たして私の育てたサフランはうまく最高品質のNeginになっているのであろうか???

これが私の育て、収穫し、選定したサフランだ。
見た目は、Neginとほぼ変わらない良質な部分だけを取り分けている。乾き方もしっかりしている。そりゃそうだ、きちんと花が咲いた瞬間に収穫をして陰干しをしており、先端だけを選別しておいたのだ。これだけ手間をかけていたのだから、これはNeginでいける!

やった!!! 

と、思ったのもつかの間。


・・・・・・・・・・匂いが弱い。

Neginの見た目なのに、あの強い芳香がしない。頑張ればほのかに香るぐらいの程度だ。しかし、私が今まで日本やスペインで見てきたサフランのほとんどが匂いがしなかった。これが至高とのレベルの違いなのか。

ちなみに、私がスペインのサフランの産地で良質と言われて買ったサフランがこれ。

えっ、全然安物じゃん。。。。。。端の黄色いところがいっぱい混じってるし、そもそも細い部分や小さい部分しか入っていない。よくこれでぬか喜びしていたなと思う。レベル的にはkongeまでは行かずとも、良すぎてpushalぐらいであろう。スペイン、、、、あーー、9Euroぐらい出したのに騙されたー。。もちろん匂いはほとんどしない。

参考までに、私の選別した結果の最低ランクのkonge(主に染色用にのみ用いる)はこれ。

残念ながら割と近いものがある。。。こういったものはさらにパウダーサフランにされて、誤魔化されて市場に出回っている。だから、皆さんはサフランを購入するときには絶対パウダーを購入するのはオススメしない。まがい物が色々混じっている可能性が高いからだ。

話を本題に戻そう。

とにかく、私はかなりショックを受けたわけです。
イランの最高級サフランがこんなに匂うなんて、こんなに匂うなんて、こんなに匂うなんて!!

でも、ちょっと待って欲しい。イランのカーシャーンで飲んだ本場のローズウォーターも、口に入れた瞬間にホワッとする甘い芳香がした。日本で買ったローズウォーターと香りが全然違う。また、ローズウォーターが用いられたお菓子においても、何もしなくてもローズウォーターが入っていることがわかるくらい香る。何これ、全然違う。美味しい。

これはカーシャーンのホテルで出されたローズウォーター。今まで料理に使っていてもローズウォーターが美味しいと思ったことはなかったが、これはとても美味しかった。

奈良の食文化研究会の講義で、先生が「本当は、舌は味を感じているのではなく、香りを感じている。繊細な味は香りや風味で彩られている。その証拠に鼻が極端に詰まった状態で水を飲んでも牛乳を飲んでも区別がつかない。」とおっしゃっていた。 

うわあ、なるほど、と思った。こういうことか。

見た目は最高級のサフランでも、香りが弱い。その理由は今の時点ではわからない。土の個性か、太陽の当て方か、陰干しの期間ややり方そのものか、球根の質が安物で悪かったのか(多分球根そのものが品種が微妙に変わってる気がする)、なんだかわからないけど、最後のちょっとで全然違う。

匂いが弱いからまずいわけでも、色が映りにくいわけでもなんでもないのだが、やはり「神は細部に宿る」わけで、1回育てたぐらいではサフランの真髄にはまだまだ迫れないということを思い知りました。もっと市場に出回っているサフランの実態を調べて品質と価格をいろいろ比較して見たいな。

次回は、自分の育てたサフランで、カルダモンと地元の蜂蜜を混ぜたサフランチャイ(トルコ式)を淹れて見たいと思う。
アイキャッチのような香り豊かなローズサフランシャーベットも作りたい。(シャーベットの起源はペルシアにあるのです)

奥が深いな、サフラン。さすがスパイスの王様だけのことはある。

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